秋田労災病院は、大館市の東南部、米代川沿いの春の桜・秋の紅葉が美しい大滝温泉にあります。
秋田県の県北は、尾去沢・小坂・花岡等鉱山が多く、鉱山で働く労働者の中に職業病である“じん肺”患者が多数発生し、それを専門的に診療する病院がなかったため、県民の間で労災病院の設立を要望する声が高まり、秋田県が厚生労働省(旧労働省)に労災病院の設立を陳情し、県北の鉱業地帯の中心である大館市に建設することを決定し、昭和28年12月に内科、外科、整形外科の3診療科と20床で診療を開始しました。
さらに、増改築を重ね、理学療法科・歯科を開設し、昭和31年7月には200床となりました。その後、100床を増床し、診療科も脳神経外科、泌尿器科、放射線科、耳鼻咽喉科、眼科を開設しました。
しかし、その後の施設の狭隘・老朽化が進み、又増大する医療需要に対応するには限界に達したため、又入院・外来患者のアメニティーの向上を目的とし、昭和63年度を初年度とした5カ年計画で全面的な増改築工事に着手し、平成5年3月に現建物が完成しました。
診療科はその後、麻酔科、皮膚科、血液・腎・膠原病科、小児外科、神経内科を開設し、平成11年8月に開設した産業保健科に加え、平成13年4月から勤労者脊椎・腰痛センター、平成15年4月に治療就労両立支援部を加え、20診療科となり北秋田地方における勤労者医療及び地域医療に貢献しています。また、昭和60年8月に救急病院の告示を受け、地域の医療ニーズにいつでも対応できる救急体制を採っています。