中央検査部では、患者様の様々な検体を自動分析測定し、正確で精度の高いデータを迅速に医師に提供しています。また、心臓の働きを知ることが出来る心電図検査、おなかの画像を調べる超音波検査、おしっこの糖・蛋白などを調べる尿検査、血液型・適合血を検査する輸血検査などを行っています。そして、採血業務などの支援を行い、チーム医療の一員としての役割を果たす努力をしています。
医療環境管理士 | 1名 | |
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健康食品管理士 | 1名 | |
心電図検定1級 | 1名 | |
認定超音波検査士 | ||
(循環器領域) | 2名 | |
(消化器領域) | 2名 | |
(泌尿器領域) | 1名 |
生理検査とは、特殊な装置を使い、患者様の協力を得て生理機能(呼吸する、心臓が動くなど人間が生きていく上で必要な身体活動)を測定する検査です。
当中央検査部では、次のような検査を行っております。
心臓は自ら電気を発生しその刺激が伝わることで心臓の筋肉(心筋)を収縮させて全身に血液を送ります。
1分間の刺激の回数はおよそ60~100回です。自ら発生した刺激が心臓の中を伝わって行く様子を、いろいろな角度から測定したものをグラフにしたのが心電図です。人が感じないとても弱い電圧を測定しているのです。
肺の病気あるいは肺の働きに異常があるのかないのか、異常の程度はどれほどなのかを検査します。肺線維症、喘息、肺気腫などの肺機能障害が判ります。代表的な検査 は「肺活量」と「努力肺活量」です。やりかたは検査直前に技師が詳しく説明します。
さらに、検査中も大きな声で合図します。肺機能検査は患者様の協力がないと、正しい検査結果が得られません。どうかご理解、ご協力お願いします。
脳波とは大脳の神経細胞群の電気活動を体外に導出し、記録したものです。
脳細胞が活動すると電気が起こります。その電気を頭皮に付けた電極で測定します。
脳波の電位は数マイクロボルトから数百マイクロボルトです。心電図よりさらに弱い電圧を測定しています。
検査時間は約45分です。てんかん、脳腫瘍、脳炎、脳血管障害を波形から読み取ります。
ヘアピンおよびカツラは検査前に取ってもらいます。整髪料を使用しないでください。
動脈の病変や指先の細動脈の病変を知るために検査します。
血液は心臓が動くことによって全身に送られますが、心臓収縮に伴う圧力は血液よりずっと早く身体の末梢まで伝わります。圧は動脈の広い・狭い、動脈壁の硬い・柔らかいによって様々に変化します。中央検査部では両手指、両足趾(足の指)で波形を検査しています。
検査は短い筒の中に指(趾)を入れてマジックテープで固定。光を遮る黒い布をかぶせて一本一本測定します。痛みはありません。力を抜いてゆったりして下さい。
超音波検査は、プローブと呼ばれる装置を当てるだけなので痛みはほとんどありません。超音波は空気があると伝わらないので、体に無害なゼリーをぬります。検査時間は腹部・頸部が10~20分、心臓は20~30分です。
指を動かす腕の2本の神経それぞれを弱い電流で刺激して、その刺激の伝わり方の時間を調べる検査です。多少ちくちくした痛みがありますが、我慢できないほどの痛みではありません。
※注意:心臓ペースメーカー植え込み術を受けた患者様は診察時に医師にお話し下さい。
血管の硬さの程度(動脈硬化)や血管年齢、血管の詰まり具合(狭窄あるいは閉塞が無いか)を検査します。血圧は通常、左右どちらかの上腕で測定しますが、この検査ではベッドに仰向けに寝ていただき、左右の上腕、足首の4ヵ所にカフを巻いて血圧を測定します。5分~10分程度の簡単な検査です。
体重計の様なものに乗りながら、体の成分(水分量、タンパク質量、ミネラル量、体脂肪量)や骨格筋量、筋肉バランス、BMIなどを調べる検査です。検査時間は説明を含めて5分程度です。体の構成を知ることで脂肪をいくら落とせばよいのか、筋肉をいくら付ければいいのかが分かります。
ただし、ペースメーカーを植え込みされている方、妊婦さんは検査をすることができませんのでご注意ください。
検査用の板に乗って開眼、閉眼で30秒または60秒まっすぐ立ってもらい、体の重心がどれだけ動くのか測定し、めまいや体位を維持する働きの程度を調べる検査です。検査時間は説明を含め5分程度です。杖やつかまりが無いと立てない方は検査できません。
どのくらい小さな音まで聞こえるかということを調べます。
周囲に雑音があると正確な検査ができないので、防音室という部屋で検査をします。ヘッドホンをつけてもらい、音がわずかでも聞こえたらボタンを押して聞こえたことを知らせてもらいます。
音の聞こえるルートは2つあり、一つは空気を伝わった音の振動を鼓膜でとらえるルート(気導)、もう一つは耳の周囲の骨から音の振動が伝わるルート(骨導)があるので、二種類のヘッドホンを使います。
短時間で右踵骨(かかとの骨)の骨密度を測定できます。
エックス線を使用しない測定方法のため、妊産婦や若年者の検査にも適しています。
素足で測定するためストッキングは脱いでもらいます。
※骨粗鬆症・フレイル外来へご相談下さい。
超音波骨量測定装置
日本光電「ビーナス」
尿、便、穿刺液(腹水・胸水・関節液など)などを対象とします。
腎、尿路の他、心、肝、その他諸器官の機能を知り得ることができます。
尿定性(試験紙により蛋白・糖・潜血などの有無:自動測定装置使用)や尿沈渣(有形成分を顕微鏡で観察)を検査します。
便潜血検査は大腸癌など消化管の疾患による出血の有無を調べます。また、便中の寄生虫卵などを調べます。
健康人にもわずかにありますが炎症などで多量の液が貯留します。診断、治療の目的で採取し検査します。
血液は血球成分と液性成分からなります。血球成分には赤血球系、白血球系、血小板系があり、それぞれ体の維持に重要な機能を営んでいます。 血球成分の量的変化を調べるため、当院ではXN-1000で赤血球、白血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板、網状赤血球などを測定しています。 液性成分の量的変化を調べるため、当院ではCA1500で止血機能のPT・APTT・フィブリノゲン・トロンボテストなどを測定しています。
正常末梢血血液細胞形態検査も行っています。 血液細胞を染色して顕微鏡で観察します。細胞の形態を見ることで各種の細胞、未熟な細胞、白血病細胞などを鑑別することができます。
生化学検査は写真の自動分析器(オートアナライザー)で、肝機能、腎機能、電解質検査、それにメダボリックシンドロ-ムの指標となる脂質検査(総コレステロール、HDL、LDL、トリグリセライド)、糖尿病検査(血糖、グリコヘモグロビン)など30~40項目を同時に短時間(約30分~1時間)で測定しています。
また、正確な検査データを提供するために、全国規模の精度管理に参加し、毎日データ管理を行っています。
輸血管理室では、以下の検査、管理を主に行っています。