臨床工学部は、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格を持った臨床工学技士(ME:Medical Engineer CE:Clinical Engineer)が病院内の様々な生命維持管理装置の操作および保守点検・安全管理を行います。
生命維持管理装置とは、人の呼吸、循環、代謝などの生命維持に直接関わる機能を代行したり、補助したりする特別な装置で血液浄化装置や人工呼吸器等があります。
各種医療機器の進歩に伴い、工学と医学、両者の知識と技術を併せ持つ臨床工学技士はチーム医療の重要な一翼を担っています。
血液をきれいにする治療法を「血液浄化療法」といいます。
当院「人工透析センター」は16床のベッドで稼働しています。慢性腎不全の患者様への血液透析を中心に、エンドトキシン吸着等の治療に対応しています。またこれらの装置が安全に使用できるように保守管理しています。
透析液を清浄化することで長期透析患者様の合併症予防につながります。当院ではISOガイドラインに従い月1回、透析液の測定や細菌培養検査を実施し、安全で透析液を供給できるよう清浄化に努め管理しています。
術前に麻酔器の使用前点検やME機器のトラブル・故障時の点検修理、保守管理等を行っています。手術中に出血した血液を吸引し、遠心分離により濃縮・洗浄を行い、濃厚赤血球を作成する自己血回収装置の操作・保守点検。
人工呼吸器セッティング時の立会い、人工呼吸器を装着した患者様の病棟へ巡回し、呼吸器の設定確認や回路交換、また人工呼吸器使用後の点検・洗浄消毒・保守管理を行い患者様に安全に使用できるように努めています。
ME室にて人工呼吸器、輸液ポンプ、シリンジポンプ、AED等の管理をし点検・修理・保守を行い、医療機器を安全に効率よく運用できるよう努めています。ME機器は年間の保守計画を立て機器の定期点検をスムーズに行えるようにしています。メーカーによるメンテナンス研修も積極的に参加し機器の安全に努めています。